Alegriasの踊り伴奏について、構成やコード進行の基本的なこと その① 2歌まで解説

 この記事はこんな人におすすめしたい

・Alegriasの伴奏してみたい

・踊りの構成がどうなっているかよく分からない

・伴奏で使われるAlegriasの典型的なコードが知りたい

・まず覚えた方がいい歌を具体的に教えてほしい

 

こんな人たちに向けて自分が分かりやすいと思った動画を使って解説していきます.

 

 

 

 

 

踊り伴奏のAlegrias、典型的な構成と歌のコード進行

踊りの構成

まず始めに、Alegriasの基本のパターンとしては

 

①サリーダ(イントロ)

②1歌

③ファルセータ(ギターソロ)

④2歌 

シレンシオ

⑥カステジャーノ

エスコビージャ

⑧ブレリアデカディス

 

という形が典型的です.

この一般的な形を覚えておくと、踊りの伴奏をするときや動画を見るときに今どのパートをやっているのかということが頭に入ってきやすくなると思います.

変わった構成のものが出てきてもこの基本が分かっていればどこに何が加わっているのか、なくしているのかが分かって理解が深まります.

 

実際に動画を観ていきましょう.

今回説明に使う動画


"Alegrías" programa Huelva TV concurso flamenco

 

今回はこの動画を使って説明していきます.

踊り(バイレ)は Melisa Maciuk

歌(カンテ)は Bea García Morales, Paco Borrego

ギターは José Ismael Sierra

パルマ(手拍子)が Clarisa Di Salvo

という方たちです.

カポは3フレットにつけています.

 

部分ごとに説明 歌のコード進行ここから

①サリーダ (salida) 0:00~1:16

サリーダというのはイントロのようなものです.

0:00~0:40

リブレ形式(拍子のない形式)の歌で始まります.

※この部分は歌ではなくギターのファルセータから始まることも多いです.

リブレの歌はとりあえず今回省略

 

0:40~0:58

ティリティタンタンターから始まるアレグリアスのもっとも典型的なカンテサリーダ

ここでのコード進行は

12  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

 E  →   →    C#7  →   F#m

F#m →  B7     →  →    E

2回繰り返しです

 

0:58~1:16

バイレサリーダです.ギターは踊り足に合わせてバッキングしてあげると踊り手が踊りやすいです.

コードはこの動画ではB7とEを繰り返していますが最後のキメのあたりでCとBb9を使っています.

B7とEのみでもOKですよ.

 

②1歌 (primera letra) 1:16~2:06

イントロが終わった後の最初の歌ですね.

コード進行

12  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

B7   →   →   →   →   E

 E   →   →    C#7   →  F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →  F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →  F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →   F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →   F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

青と黄はコード進行としては同じですが固まりとして違うものなので一応分けています.

③ファルセータ (falseta) 2:06~2:35

ギターソロのようなもの、ファルセータです.

4コンパス目にアルサプーアのフレーズを入れてこのファルセータ締めますよーとみんなにお知らせしています.

④2歌 (segunda letra) 2:06~4:04

2つ目の歌です.1歌よりも高い音を出す歌を歌われることが多いです.

メロディは違いますがコード進行自体はあまり変わりません.

踊りのキメ(コンテスタシオン)が歌の途中で入ってくることがあります(動画の2:44~2:48あたり)

歌が終わった後に踊りの足メインのパートが入ってシレンシオやエスコビージャに入るためにいったん締めることが多いです.(そのまま行くことも多い)

 

2:06~3:30

歌のコード進行(赤字部分がコンテスタシオン)

12  1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11

B7   →   →   →   →   E

 E   →   →    C#7   →  F#m

F#m   → C#7 →    →    →  F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →  F#m

F#m  → B7 →    →   →  E  

 E   →   →    C#7   →   F#m

F#m  → B7 →    →   →   E  

 E   →   →    C#7   →   F#m

F#m  → B7 →    →   →   E

 E   →   →     E7   →     A

A      → B7 →    →   →   E

 

この黄色部分は歌の構成的に1歌の黄色部分にあたり、1歌もこのコード進行のメロディを歌われることも多いです.

3:30~4:04

2歌の後の足パートです.

ギターは足に合わせてバッキングを.

今回はこの部分の細かい解説は省きます.

EとB7でコンパスに合わせて弾いていれば形にはなります.

ここでいったん締めて次のシレンシオにつながっていきます.

 

ここまでで注意すること

ファルセータや足の部分など飛ばしてますが、2歌までの解説をしてきました.

注意点として

 

1歌と2歌の黄色部分(エストリビージョ)のコード進行はどちらもありえますので、歌によって対応していくことが必要

2歌の赤字部分(コンテスタシオン)は踊りによってあるかないか変わってくるので踊りによって対応することが必要

 

等ありますが、ここまでのことが分かれば実際に伴奏するとなった時に何も訳が分からず終わるということはないと思います.

 

長くなってきたので、今回の解説はここまで

 

シレンシオ (silencio)

⑥カステジャーノ (castellano)

エスコビージャ (escobilla)

⑧ブレリアデカディス (buleria de cadiz)

 

については、また次回

 

まとめ

・Alegriasの踊りの基本的な構成を覚えよう

①サリーダ(イントロ)

②1歌

③ファルセータ(ギターソロ)

④2歌 

シレンシオ

⑥カステジャーノ

エスコビージャ

⑧ブレリアデカディス

 

・2歌まで、歌のコード進行交えて解説したよ

歌詞が違っててもAlegriasはこの進行で対応できることが多いです

 

 

 

これを読んでくれたあなたの役に立てれば幸いです.